週刊朝日による橋下徹氏に関する報道について
2012年10月
週刊朝日による橋下徹氏に関する報道について
週刊朝日による橋下徹氏に関する報道について、ユニオンぼちぼちリバティ分会は、10月19日(金曜11時)の段階で、以下のような抗議文を出しています。素早い反応と思います。ですから、リバティ関係が何も反応していないということはないと確認していただきたいと思います。
■ユニオンぼちぼちリバティ分会は、週刊朝日による橋下徹氏に関する報道について抗議します。
http://unionbotiboti.blog26.fc2.com/blog-entry-314.html
リバティおおさかで働く学芸員の組合である私たちは、週刊朝日による大阪市長であり日本維新の会の党首である橋下徹氏に関する報道について、連載の初回であり、今後の記事内容が不明ではあるものの、次のように考えます。
仮に今回の記事が、公人である橋下氏の人物像を深く掘り下げるという報道の意図があったとしても、市長は行政の施策によって、政治家は政策によって批判されるべきです。あるいは、市長、政治家としての振る舞いや人脈、金脈において批判されるべき存在です。被差別部落に本人やその家族が関わりを持つという社会的属性は、市長、政治家としての資質に何ら関係がありません。
今回のような報道が許されるのならば、今後、あらゆる被差別当事者を、本人の意思や努力とは全く関係のない事柄にもとづいて批判し、社会的な晒し者にすることを許すことにつながりかねません。それこそ、現在の日本社会でまかり通っている差別に他なりません。
今回の週刊朝日の報道は、部落差別をはじめとする、あらゆる差別を助長するものであると考え、抗議します。
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これへの反応も含め、この問題については多くの意見が飛び交い、週刊朝日や朝日新聞社側が謝罪するような形で一応の決着を見ています。
いくつかの声を紹介しておきます。
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●immature2010 @immature2010
橋下市長が閉鎖しようとした大阪人権博物館の学芸員の労働組合による市長への援護射撃。それでも閉鎖か橋下さん。 RT @union_liberty ①ユニオンぼちぼちリバティ分会は、週刊朝日による橋下徹氏に関する報道について抗議します。 http://unionbotiboti.blog26.fc2.com/blog-entry-314.html …
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●吉田正純 @myosida
橋下市長が週刊朝日に対して反論している内容が、自分がしてきた人権侵害にそのままあてはまるというのは、まったくその通りだと思う。だからといって同レベルでどっちもどっちというのも無意味。だから「寝た子を起こすな」は違うやろ、リバティおおさかつぶしたらあかんやろ、という話だと思う。
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●不二本 洋平 ☮ BAD BOY @fujimon00
リバティおおさかの補助金を打ち切った橋下市長がいきなり人権派を騙るんだから、世の中どうなってんだ。“展示内容が差別と人権に特化している、子どもに夢と希望を与えるものになっていない、自らの価値観にあわないという理由で、補助金の全面打ち切り”http://bit.ly/JBwCF7
●tamako_tamako: 日曜日にリバティおおさかの講演会で学芸員が人権について説明してくれた。‘人権’は差別問題だけではなく、権利について考える事とか…。あの説明は秀逸だった。明文化して残すべき言葉だ。"
●與那覇潤(Yonaha Jun) @jyonaha
だったら研修コースとして、あなたが切った「リバティおおさか」の予算を復活させたらいかがですか。 http://bit.ly/JBwCF7 RT @t_ishin 週刊朝日は鬼畜集団ですよ。朝日新聞グループは、いったいどんな社員研修をやっているんだ?自分ところの社員を人間に育てろ!
●雀のお宿 @suzumehotel
週刊朝日と橋下市長の件に関して「リバティおおさか」は何らかのコメントを出すべき。マスコミも取材に行くべき。こういうときのための人権博物館ではないのか?予算カット云々のときだけ注目されてどうするの?
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ぼちぼちのブログに来たもの
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尊敬します
はじめまして。
とても良心的なエントリだと思いました。私自身は橋下氏に対して批判的立場の者の一人ですが、やはり批判を行うにも筋を通して節度を保つ事は必須だと考えます。
橋下氏の政策に基づく苦境にありながら、それとは別に理性的であろうと努められる姿勢に心より敬意を表します。
リバティおおさかとブログ主様にとって少しでも良い方向へ物事が進むように祈ります。
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橋下市長は、その後も怒り続けていますが、その言葉遣いは異常ではないかと思われます。
■橋下市長:週刊朝日は「謝り方も知らない鬼畜集団」
http://mainichi.jp/select/news/20121023k0000m040050000c.html
「僕は子供に、謝る時は週刊誌を送りつけて終わりという育て方はしていない」「人間じゃない。鬼畜、犬猫以下。矯正不可能だ」などと激怒。佐野氏についても、「向こうはペンで僕を殺しにきた。佐野を抹殺しにいかないといけない」「僕と同じくらい異常人格者だ。佐野のルーツを暴いてほしい」
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以下は、私伊田個人の意見です。
週刊朝日の記事をちゃんと読みましたが、ここはだめだなというところが数か所あり、しかし、ここはなかなか鋭く書いているなと思うところも数か所ありました。
テレビではおおむね、佐野氏の文章は醜悪で読むに堪えないなどと言っている人が多いですが、そんなことはありません。
被差別部落を特定して記述したという点で、部落差別に鈍感であるとは思います。そこは今回、明らかにダメなところで、そこは意識して、避けて、部落差別を利用しているかのような書き記ぶりは慎重に避けるべきでした。DNAというのは比喩としても使うべきでない表現です。というのは部落差別などは血縁的な視点で差別されるからです。差別意識を利用しているとか、あおっているととられても仕方ない記述がありました。そこはだめだと思いました。世間の差別意識に乗ってはだめです。「あそこは怖いところだ」、というような偏見に微妙にのってしまっているルポです。
そのほか、根拠なく情緒的に非難しているところもあります。しかしノンフィクションではそういうことはよくあることです。
家族(親やルーツ)のことは関係ない、親のことを書くべきでないといいますが、それは、一般的にはそうは言えないと思います。何か事件があり、その加害者(犯行者)の背景、生い立ち、生育環境を書く上で、親の育て方、親のかかわり、親の生き方、親の考え方に触れることはよくあります。
たとえば、秋葉原無差別殺人を起こした人物も、子どものころから親にどういう教育をされたかはメディアは触れていました。
だから親の生き方を書いたのは、権力者の背景を見るうえで、そのこと自体は、問題はないと思います。
佐野さんのルポが醜悪で最低だという評価は、橋下を持ち上げてきたテレビメディアを批判しているから、それに情緒的に反応したに過ぎないと、テレビのコメンテーターをみていておもいました。今回の対応自体が、メディアの一方的な単純な切り方だと思います。
佐野眞一さんのルポが、全面的に素晴らしいといっているのではありません。しかし、週刊誌で、橋下という権力者をその背景を含めて暴いていくというとき、こういう書き方もあると思います。
そんなに全否定で非難することではなく、一部問題があったというべきで、そこを削除して、佐野さんはルポを完成させるべきと思います。
で、バランスを失わずに見るなら、橋下市長はこれまでどれだけ多くの人を傷つけてきたでしょうか。TBSや朝日新聞の記者、従軍慰安婦の人に対する人権侵害をしました。
そして橋下は、自分に反対するものには文字通りかみつきます。それは、自分に口答えするパートナーにキレて「俺に謝れ!」と怒鳴るDV加害者そっくりです。異常といえる性格です。
ですから佐野氏が、「一番問題にしなければならないのは、敵対者を絶対に認めないこの男の非寛容な人格であり、その厄介な性格の根にある橋下の本性である。」というのは間違いではないと思います。
「橋下にあるのは、古臭い弱肉強食思想と、恵まれない環境で育ったがゆえにそれを逆バネとした自負からくるエリート実力主義、テレビの視聴率至上主義そのままの大衆迎合思想、それに受験戦争を勝ち抜いてきた男らしく一夜漬けのにわか勉強で身に着けた床屋政談並みの空虚な政治的戯言」という指摘も当っているとおもいます。
今回、朝日新聞も含め、有力メディアも本格的にこの問題を掘り下げていません。ただ、橋下の勢いにたじろいだだけです。おかしなことです。
部落差別の部分は謝罪し、取り下げ、文章全体を修正しつつ、連載を続けるべきだと思います。
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大阪人権博物館(リバティおおさか)の存続を訴える活動
アニメ「リバティおおさかって何?」+イベントCM
http://www.youtube.com/watch?v=aZm4_Pkmd2A&feature=plcp
イベントCMだけバージョン
http://www.youtube.com/watch?v=xHPM7b2qSS4&feature=plcp
●写真展--------------------------------------------------------------
10/2(火)~10/28(日)
小原一真写真展 "Beyond Fukushima - 福島の彼方に"
入館料のみ
フォトジャーナリスト小原一真さんが撮影した原発内の写真、
収束作業に携わる作業員27人のポートレートと彼らへのインタビュー記事、
日常を撮影したドキュメンタリー写真等、約60点を展示。
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●イベント------------------------------------------------------------
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10/28(日)13:30~16:00
ドキュメンタリー上映会
「東日本大震災 東北朝鮮学校の記録」
パクサユ監督のアフタートーク付き
参加費:1500円(入館料含む) @リバティおおさか研修室2
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11/4(日)13:30~16:30
【ベトナムへの原発輸出:ドキュメンタリー上映会+講演】
『ベトナム「原発予定地を訪ねて」』(撮影・編集:加堂妙子)
『忍び寄る原発~福島の苦悩を輸出するのか~』(制作:FoE Japan/撮影・編集:中井信介)
作品を作られた加堂妙子さんと中井信介さん、ベトナム現代史研究者の
伊藤正子さん(京都大学教員)にも詳しい解説をしていただきます。
参加費:1500円(入館料含む) @リバティおおさか研修室2
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12/9(日)12:45~17:00
「Living Museum!」~「証言の部屋」から飛び出た、出会いと対話の空間 ~
リバティおおさか「証言の部屋」コーナー出演者など、
様々なマイノリティとリアルに直接対話できる貴重な機会!
参加費:1500円(入館料含む) @リバティおおさか研修室1・2・4
■■■■■証言者(予定)■■■■■
ハンセン病/薬害エイズ/LGBT(性的少数者)/在日コリアン
/見た目問題(単純性血管腫)/障害者/児童養護施設出身者
/薬物依存者/元ホームレス(BIG ISSUE販売員)
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主催&お問合せ
リバティおおさかを応援する!
http://blog.zaq.ne.jp/20120529r/
liberty-ouen@freeml.com
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■アクセス■
大阪人権博物館(リバティおおさか)
〒556-0026 大阪市浪速区浪速西3-6-36
■JR環状線「芦原橋駅」下車、南へ約600メートル
■JR環状線・大和路線「今宮駅」下車、西へ約800メートル
■大阪市バス・赤バス「浪速西3丁目」バス停下車、西へ200メートル
■南海汐見橋線「木津川駅」下車、東へ300メートル
★イベント詳細ページ
http://www.liberty.or.jp/ouenplan/liberty_ouen_top.html
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